はじめに
※この記事は、
「読書に興味はあるけれど、どうしてもピンとこない」
そんな人向けの【Bルート】の最初の記事です。
▶ 前回の話:
「本を読みたくなる3つの瞬間(共通編・第3話)」はこちら
前回の記事では、
「本を読みたくなる3つの瞬間(火種)」についてお話ししました。
もしかしたら、読み終えたあとで
こんなふうに思った人もいるかもしれません。
「どれも自分には当てはまらない気がする」
「そもそも、読書の火種なんて持っていない」
あなたが、そう感じたなら
それはとても自然な感情です。
実はこの記事は、まさにそんな感覚を
抱いたあなたにピッタリです。
ここで、ひとつだけ聞かせてください。
あなたの中には、
本を読みたい気持ちが
「本当に一切ない」と、言い切れるでしょうか?
たいていの場合、答えは
「うーん…」になると思います。
本に強く惹かれているわけじゃない。
でも、ふと本が気になる瞬間はある。
「本を読んだほうがいいのかな?」と、
ほんの少しでも、頭をよぎることがある。
ちょっとでも、
本のことが気になったことがある方は
それって、あなたの心の中に
火種がないわけじゃないんです。
あなたの心の中の火種が小さすぎて、
まだ意識にのぼっていないだけ。
完全な0ってわけじゃなくて、0.5とか0.8など。
まだ大きく燃えてはいないけれど、
確かに、あなたの中に火種となる
“あたたかさ”はあります。
全く本のことなんて1mたりとも考えたり、
頭をよぎる事はありません。
もし、そうだとしても大丈夫です。
これから、本に触れてみたいという前向きな気持ちがあるならば
あなたの中にも火種はちゃんと存在しています。
少なくとも、ここまで読み進めてくれていること。
それ自体が、あなたの中に火種が眠っている。
もう十分なサインです。
だから、まずはその気持ちを
無理に否定しなくて大丈夫。
今日は「前に進もう」としなくていい。
自分の中に火種が“あるかもしれない”と
気づくところから、一緒に始めましょう。
読めない理由は、あなたの意志が弱いからじゃない
「よし、本を読もう」と思ったのに、結局続かなかった。
そんなとき多くの人は、つい、
こんなふうに考えてしまいます。
- 自分には根気がない
- 集中力が足りない
- 意識が低いんだと思う
でもね、これは
半分だけ正しくて、半分は誤解なんです。
本が読めない理由は、
あなたの性格や能力のせいじゃありません。
ただ単に、
本というメディアの“始めにくさ”が、
ちょっと重たいだけなんです。
スマホや動画、ゲームって、
ぼーっとしてても体験が続くように作られています。
次が勝手に流れてきて、
深く考えなくても刺激が届く。
でも、本はまったく違います。
- 「読む理由」を、自分で用意しないと始まらない
- ページを開く動機も、自分でつくる必要がある
- 集中力は、最初からあるものじゃなくて、後から育つもの
これは、どっちが偉いとか、優れてるとかの話じゃありません。
深く考えなくても、気軽に楽しむことができるコンテンツ。
自分で積極的に深く考えて、集中することが必要なコンテンツ。
両者は単純に設計の方向が違うだけです。
だから、
スマホは触れるのに、本は読めない
これは「意志が弱い」からじゃない。
スマホと本では、
スタートラインの傾斜が、全然違うだけなんです。
本を読むには、たしかに少しだけ能動性が必要です。
でもそれは、「意識が高い人しか無理」という意味じゃありません。
これは、運動していない人が、
いきなり5km走れないのと同じ。
本を読むことに慣れていないなら、つまずくのは当たり前です。
読書は、慣れればちゃんと楽になります。
今読めないのは、あなたがダメだからじゃない。
あなたは、まだ“本を読み慣れていない”だけ。
それ以上でも、それ以下でもありません。
本は「我慢して読み切るもの」じゃない
ここまで読んでくれたあなたは、
たぶん、こう思っているんじゃないでしょうか。
「読めない理由は分かった。
じゃあ、次は何をすればいいんですか?」
うん、とてもいい質問ですね。
ここで、ひとつだけ
とても大事な話をします。
読書における「よくある勘違いです」
本は、我慢して読み切る対象じゃありません。
これ、読書に慣れていない人ほど
無意識に勘違いしやすいポイントなんです。
本を手に取ると、どこかで
「ちゃんと読まなきゃ」
「最後まで読まなきゃ」
そんな気持ちが出てきませんか?
でもね、実は・・・
それが一番、読書がしんどくなる原因なんです。
最初の読書は、
「読む」じゃなくて、
「ちょっと触ってみる」くらいで十分。
本屋さんや図書館に行ったら、
最初から「読む本」を探さなくていい。
「今日は、どの本と相性が良さそうかな?」
それを確かめに行くだけでOKです。
- なんとなく気になる棚を1つ選ぶ
- 本のタイトルや帯を見て、1冊手に取る
- 最初の2〜3ページだけ読んでみる
それで、
「ちょっと気になるな」
と思えたら、今日はそれで合格。
少しでも「違うな」と感じたら、
その場で本棚に戻していい。
本を読むのを、
途中でやめるのは失敗じゃありません。
途中でも「違うな」と
自分で判断できるのはとてもいい傾向です。
ちゃんとこの本は、
「自分に合わない」と判断できている証拠だからです。
読書は、耐久レースじゃない。
無理して自分と合わない本と
最後まで付き合う必要はありません。
読書で最も大切なのは、あなたと本との相性診断です。
自分が面白い、読みたいと思った本と出逢いましょう。
「どの本を選べばいいか分からない」問題について
とはいえ、こう思う人も多いはず。
「そもそも、本棚の前に立つと固まる」
「選択肢が多すぎて、何も選べない」
うん、それもめちゃくちゃ普通です。
読書に慣れていない人にとって、
本屋さんや図書館って、ちょっと広すぎるんですよね。
だから、無理に
「好きな本を探そう」としなくていい。
そんなあなたに、おすすめなのは、これです。
あらかじめ「探す本」を1冊だけ決めておく。
- 誰かが勧めていた本
- 映画やドラマの原作
- YouTubeやSNSで見かけたタイトル
理由は何となくでOKです。
インターネット上で、
紹介されている「おすすめ本」を探します。
あなたが興味を持てそうなジャンルの本が望ましいです。
ここに関しては、好みが人それぞれですから。
このジャンルの本を選びましょうとは言えません。
好みや関心がありそう、面白そうと思える本がベストです。
実際にその本が面白いか、つまらないか、内容は
どちらでも良いんです。
重要なポイントは、あらかじめ本の目星をつけることです。
あらかじめ「探す本」が決まっていることが大事です。
本が決まっていれば、
その本がある「棚」が明確になります。
これにより、本屋さんや、図書館で迷子にならなくなります。
どこの本棚に向かえばいいのか問題。
目的地が1つ決まっているだけで、
図書館や、本屋さんのハードルは一気に下がります。
棚が分かると、あなたが選んだ同系統のジャンルが網羅できます。
図書館や本屋さんの棚には、関連する書籍が収納されます。
つまり、棚の位置が判明すれば、似たようなジャンルの
本がある場所がわかるのです。
その本棚にある本を手に取ってみる。
これで、どの本を選べばいいかという悩みは解消されます。
まずは「読む」じゃなくて、触れてみるところから
実際に本を手に取ったら、
最初から「ちゃんと読もう」としなくて大丈夫です。
たとえば──
- 目次だけ眺めてみる
- 気になるページをパラっと開いてみる
- 最初の数ページだけ、流すように見てみる
それくらいで、十分です。
もしそこで、
「うーん、今は違うかも」
そう感じたら、
そのまま本を閉じてOK。
合わない本を途中で手放すのは、
失礼でも甘えでもありません。
むしろそれは、
「これは今の自分には合わなかったな」
と、ちゃんと感覚を確かめられている状態です。
何冊か、そんなふうに
“本に触れる”ことを繰り返していくと、
「あ、これはもう少し眺めていたいかも」
「もうちょっとページをめくってみたいな」
そんな1冊が、自然と出てきます。
それが、
「読書って、こういう感じでいいんだ」と
体で分かる、最初の瞬間です。
映像・音声から入っても、ぜんぜんアリ
もし、
「それでも、いきなり本を読むのはしんどいな」
そう感じたら、
別ルートから入ってもいいんです。
映画、ドラマ、アニメ、YouTube。
今の時代、多くの作品には原作があります。
- 映画 → 原作小説
- アニメ → ライトノベル
- YouTube → 書籍化された作品
先に映像や音声で世界観を知ってから
あとで本を読む。
これはズルでも遠回りでもありません。
むしろ、
最初に頭の中にイメージを蓄えておく。
そっちのルートの方が近道です。
頭の中にイメージがある状態で文章を読むと、
驚くほど読書が楽になります。
読書は、正面突破じゃなくていい。
横から入ってもいいし、斜めからでもいい。
読書の入り口は、ひとつじゃありません。
読書が 「今じゃない」と感じた人へ
ここまで読んで、
「なるほど、でも今は読書じゃないかな」
そう思った人もいるかもしれません。
それも、まったく問題ありません。
忙しい時期。
他に集中したいことがある時期。
人には、それぞれ
そういうタイミングがあります。
今は読書しなくていい。
無理に本を好きにならなくていい。
また、ふと本が気になったときに、
思い出してもらえたら、それで十分です。
おわりに|火種は、気づいたときから始まる
この記事は、
「本を読ませるため」のものじゃありません。
本と、ちょっと仲良くなるための入り口として書きました。
火種は、最初から分かりやすく燃えているとは限りません。
気づかないくらい小さく、
でも確かに、あたたかい。
あなたのペースで。
あなたのタイミングでOKです。
火種は、
無理に見つけるものでも、
誰かに渡されるものでもありません。
何かに触れたとき、
ふと立ち止まったとき、
あとから「あれだったのかも」と気づくものです。
だから、今日じゃなくていい。
今のあなたが選ばなくてもいい。
もし、いつかまた
「本、読んでみようかな」と思う瞬間が来たら、
それが、あなたの火種です。
そのときは、
またここに戻ってきてもらえたら嬉しいです。
▶︎:次回の記事はこちら
読書が重く感じるあなたへ──「読めない」の正体は、思い込みかもしれません
